エアコンが効きません

お疲れ様です。整備の谷地中です。今回はエアコンの整備について書きます。
現車はMH23のワゴンR。お客様のご用命は、“エンジンをかけた直後はエアコンが効くが、数分でエアコンが効かなくなる”との事です。早速、エアコン診断には必須のマニホールドゲージを繋いで診断開始です。

 低圧も高圧も高過ぎます…

正常な状態であれば、画像左側の低圧は2.5Mpa位、画像右側の高圧は15〜17Mpa位です。ですが、現車は低圧も高圧も高い状態です。エアコンのシステムは、異常な高圧になってしまった場合にコンプレッサーを遮断する様になっています。(安全確保の為)

現車は20Mpaを超えてしまい、コンプレッサーが遮断されていました。

この状況からエアコン不調の原因として考えられるのは①エアコンガスの過充填②エキスパンションバルブ(膨張弁)の不調③冷却用電動ファンの作動不良④コンデンサーの冷却能力低下 が考えられます。

考えられる4つの原因を、簡単に診断出来るところから診断していきます。①と②はシステムの分解やエアコンガスの回収と充填が必要になる為に、一旦保留。まずは③。電動ファンは軽快に作動しています。次に④。現車の走行距離は16万㎞に達しますので、システムの各部の摩耗が考えられます。摩耗によって発生したゴミによって、配管の詰まりを引き起こす事も考えられます。よって、コンデンサーの診断を行いますと…

SeekwareBlendModeNone

画像はコンデンサーをサーモグラフィーカメラ撮影した画像ですが、コンデンサーの下半分で、くっきり色が分かれています。これが意味するのは、コンデンサーの下半分はエアコンガスが通過出来ていない事を示します。これはコンデンサーの1部が詰まってしまい、エアコンガスを適正値に冷却できていない事になりますので、現車の症状に繋がります。

この状況から、コンデンサーの詰まりがエアコン不調の原因の1つと判断。コンデンサーを交換しました。

 社外優良品を使用…

コンデンサーの交換後、エアコンガスを封入。再度、コンデンサーの状況を確認しますと…

SeekwareBlendModeNone

ご覧の通り、エアコンガスは全体に廻る様になりました。当然ながら、お客様の訴える症状は完治しました。

エアコンの不調といえば、エアコンガス不足が多いのですが、ガス不足以外にも不調の原因は多いです。まだまだ気温が高い時期は続きますので、エアコンの不調があるお客様、三八五整備にご相談下さい。

お問い合わせ

ご質問などございましたらお気軽にお問い合わせください

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

前の記事

工具屋さん

次の記事

DPR洗浄