雨漏れが原因でした。
お疲れ様です。整備の谷地中です。
だいぶ冬らしい天候になって、タイヤ交換作業で大忙しの日々が続いておりますが、皆さんはタイヤ交換は済みましたか?この時期は路面状況の変化が激しいので、いつも以上に慎重な運転を心がけましょう。
さて、今回のネタは10月の台風シーズン、2週連続で台風が上陸してしまった時の話です。
患者さんは“トヨタイスト”
現車の症状は、“強い雨が降ってから、走行するとエンジンが振動する”との訴え。現車を確認すると、アイドリングではそれ程ではないのですが、Dレンジに入れると振動が始まり、走行するとかなりの振動です。症状から推察して点火系の不調の疑いがあります。早速スパークプラグを外してみると…
1本だけ酷い状態…
1番のプラグが黒焦げ…
漏電によって、黒い痕が…
プラグの損傷から考えると現車の症状は“漏電による点火不良”です。漏電を誘発した原因を掴むために、改めてエンジンルームを確認すると、エンジンルームに水が侵入した疑いが…
赤い囲みの部位のシールが変形しています。このシールはエンジンルームへの水の侵入を防ぐ為の部品で、ボンネットを閉じた時にはボンネットと密着して水の侵入を防いでいます。ところが、現車はシールの変形によってボンネットに密着出来ずにエンジンルームへ水が侵入していました。(シール変形の原因は不明)
赤枠がシールが変形した部位の相手側。密着出来ていないために、青線の部位より綺麗になっていました。
今回の症状を説明すると…
①シールが変形した部位から雨水が侵入。②侵入した雨水がその真下にあるエンジンに滴下。③滴下した雨水が1番プラグの取付穴に侵入して漏電。そして点火不良が発生、となります。
プラグは全数交換しました。
漏電の影響は点火コイルにもダメージを与えていました。
点火コイルは1番だけ交換。
変形してしまっているシールも交換したかったのですが、お客様のご予算の都合もあり、ボンネット側にウレタンテープを貼り付けて雨水の侵入を防止。シャワーテストで水が侵入しない事を確認して作業完了。
なんとか納車となりました。
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