プラグ交換の重要性

お疲れ様です。整備の谷地中です。少し前はカラッとしてたんですけどね〜、またジメジメした天気に戻ったりで…
今回の患者さんは、カラッとした日に入庫した、ワゴンRです。

お客様のご依頼は、“走っていると、車がグォングォンするので修理して欲しい…”という、整備士泣かせの抽象的な表現のご依頼です。

でも、そこは大丈夫。我々はプロですので…

お客様への問診や、試走の感じ、その他、様々な手段で原因を探ります。

まず、お客様の訴える“グォン、グォン”、は問診で、周期的症状なのが判りました。試走の感じは走行レンジに入れて負荷をかけると症状が出る…となると、燃焼工程の、点火系統に問題を抱えている感じです。予測が外れている恐れもありますが…

負荷の変化で症状が発生するので、先ずは症状が出ていないアイドリングでのエンジンの状態を掴む為に、排気ガスの成分を点検します。

 診断に特化したテスターを使用して点検。

で、症状が出ていないアイドリング時の排気ガスの状態は…

 説明しますと…

①(ラムダ)の数値は空気とガソリンの混合比を示します。1.000を境に1.000以上であれば混合比は薄め、1.000以下であれば混合比は濃いめの燃焼状態です。

で、②(酸素)の数値。これは排気ガス中の残存酸素量です。燃焼状態が正常であれば、0.4〜0.2%位で落ち着きます。#通常の大気中の酸素量は20%前後です。

そして、③の数値。これは排気ガス中の残存した二酸化炭素量です。理想的な燃焼状態では12〜14%位です。

@の数値(炭化水素)は、小さいほど良い燃焼状態なのですが、現車の走行距離(10万㎞)を勘案すると、各部の磨耗等の劣化もあるので仕方ない部分です。

で、現車で症状が出た時の排気ガスの数値は…

 大きな変化が無い様に見えますが…

②の残存酸素量が増えています。それに伴い①の混合比が薄い数値を示しています。症状発生直後のデータなので、③の数値には大きな変化はありません。排気ガス中の残存酸素量が増えているという事は、吸い込んだ酸素を使いきれていない事になります。完全燃焼出来ていないので酸素が余ってしまうのです。(吸気系統での2次エア吸込みの恐れもありますが…) ん〜、この車両では何が起きてるんだ…?

こんな時は、簡単な所から診断します。

 スパークプラグです。

プラグの状態が悪いと、しっかりした火花を発せられないのでエンジンに吸い込んだ混合気を完全燃焼させる事が出来ません。

現車のプラグは磨耗が酷く、電極間の隙間が基準値の1.1㎜から1.4㎜まで広がっていました。電極間の隙間を1.1㎜に調整してみましたが、ほんの少し症状が改善しただけで完治しません。となると、プラグが火花を飛ばすためのエネルギーを作るイグニッションコイルの劣化も発生している疑いがあります。

新品との比較。だいぶ磨耗しています。

今回の症状を説明しますと、プラグが磨耗して火花が飛び難くなる→イグニッションコイルが火花を飛ばそうとして過剰に頑張る→イグニッションコイルが頑張り過ぎて疲れてしまう(劣化)→正常な火花を飛ばせない状態に陥る→アイドリングの様な軽負荷では普通だが、負荷が増えると、完全燃焼出来ない為にエンジン出力が著しく低下→グォングォンする。と判断。

お客様の了解を得て、スパークプラグとイグニッションコイルを交換。

 新品のコイルです。

一連の作業を完了し、症状の完治を確認。更に、排気ガスのチェック。

 良い感じのガスです。

この後、更に試走を行い、問題が無い事を確認して納車となりました。

今回の作業、たかがプラグの不良ですが、されどプラグです。スパークプラグは軽自動車の様な小さいながらも頑張っている車両ほど劣化します。今回の患者さんも、スパークプラグ磨耗の初期の段階で、スパークプラグの交換がされていれば、イグニッションコイル交換にまで至らなかった可能性もあります。何はともあれ、日頃のメンテナンスが重要です。車検だけではなく、1年点検も実施しましょうね。きっと愛車が楽になるとともに、ユーザー様のお財布も楽になりますよ〜

 

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