ヒーターの修理

お疲れ様です。整備の谷地中です。9月に入り日中は汗が流れるのに、朝晩は肌寒くなってきました。これからの季節はヒーターのお世話になる機会も多くなりそうです。
で、今回のネタはヒーターの修理です。患者さんはZC21のスイフトです。

 2代目のスイフトです。

 現車のコーションプレート

お客様の訴えは、ヒーターが全く効かない(温風が出ない)ので、診て欲しい…との事です。この時期にヒーターが効かないのも困りますね〜。寒暖差が大きい分、窓が曇ったりし易いので… 現車はオートエアコン装着車で、温度調整から、吹き出し口の調整まで、電動アクチュエータで制御しています。

早速診断したところ、温度調整用のアクチュエータが動いていない事が判明。部品交換が必要なのですが、部品商さんに聞くと部品調達に1週間程度かかるとの事で、お客様に案内すると、“ 毎日仕事に使うので、応急処置で良いからなんとかならないか?”と頼まれまして…ダメ元で温度調整用のアクチュエータを分解修理する事に…

 この奥にアクチュエータが…

  狭いっ!

 アクチュエータを外して…

あまりの狭さに、指をつりそうになりながらもアクチュエータが外れました。更に分解。原因を探ります。

 ここから更に分解します。

 アクチュエータ内の接点。接点は“シュー”と呼ぶ場合もあります。

 ギア側の囲みの部分が接点の相手側です。

アクチュエータの作動不良の原因は、経年劣化でシューの張力が低下して、ギア側の接点との接触圧が低下し、ヒーターのECMがアクチュエータのポジションを判断出来なくなってしまって作動を停止していました。

ここが判明すれば後の作業は簡単です。アクチュエータが角度判断出来る領域までシューの角度を調整して接点の接触圧を調整。分解したアクチュエータを復元して、確認テストを実施。スムーズな温度変化を確認して納車となりました。

追跡調査をしましたが、不具合は無くヒーターは作動している様です。

今回の作業、部品交換無しでお客様の要望に応える事が出来ました。

不具合があれば即交換の時代に、アナログな作業の提案に了承を頂いたお客様に感謝です。お陰で貴重な経験をさせて頂きました。ありがとうございます。

 

 

お問い合わせ

ご質問などございましたらお気軽にお問い合わせください

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ブログ

前の記事

雨漏れの修理
ブログ

次の記事

プラグ交換の重要性