プリウスのクーラント漏れ

お疲れ様です。整備の谷地中です。今回はトヨタプリウス(ZVW5#)のクーラント漏れです。

現車の入庫理由はリース車両の定期メインテナンスなのですが、高水温警告灯が点灯した時があるので、点検してほしいとの事です。水温計が装備されていない車両が多くなっていますが、高水温警告灯が点灯したという事は、かなり危険な状況に陥っていたと思われます。

メーカーの資料によると、高水温警告灯はエンジン冷却水温が117℃で点滅が始まり、120℃を超えると点灯する事になっています。という事は症状の発生時には冷却水温が120℃を超えていた事になります。現車を点検したところ、冷却水タンクのレベルはロアレベルより低く、1ℓ近く補充。どこかで冷却水が漏れている様です。ですが、エンジンルームから下廻りの点検をしても冷却水が漏れた痕跡はありません。ただ、排気ガスの臭いが変… 少しだけクーラントの臭いがします。もしかしてエンジン内部からのクーラント漏れ?だとしたら大きな修理になるな〜と思いつつ、更に現車を点検している時にプリウスには“排気熱回収システム”が搭載されている事を思い出しました。

※排気熱回収システム→エンジンの排気熱をマフラー部で冷却水へ回収してエンジンの暖機促進とヒーターの効きを早くする為の機器

部品図を見ると触媒直後に“排気熱回収システム”があるので、触媒を含めたセンターマフラーを外して内部を目視点検すると…

画像では白くなっていますが、薄いピンク色(現車の冷却水の色はピンク)の跡が残っていました。排気熱回収システムの熱交換器からマフラー内部に冷却水が侵入している様です。症状完治の為には部品の交換が必要ですが、現車は2016年登録、メーカーの保証期間は過ぎているので、通常であれば保証修理出来ないのですが、50系プリウスのこの部品にはメーカーの保証延長がアナウンスされています。

詳細→プリウス、プリウスPHV フロントエキゾーストパイプの修理

現車は保証延長の対象だったので、ディーラーさんで保証修理してもらい、症状は完治しました。

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