エンジンコントロールユニットの故障

お疲れ様です。整備の谷地中です。
9月もあと数日で終わりますが、今回はエンジンコントロールユニットの故障によってエンジン不調に陥った事例を書きます。


車両はUCF2#系のセルシオです。症状は前兆も無くエンジンが震えだしパワーがなくなる、その時にはマフラーから刺激臭と共に白煙が出てくる、という症状で、好調の時もあるとの事。ただ、最近は不調の発生頻度が多くなってきたので診て欲しいという事でのご入庫です。

現車のオドメーターは15万㌔超、不調に至る様々な要因が考えられますが、診断し易い点火系から診断を開始。8本あるスパークプラグの内、2本のスパークプラグがガソリンで濡れてしまっています(一般に“かぶり“といわれる状態)。いくら旧い車両とはいえ、この状態は異常です。更に点検していくと、特定のシリンダのみ“かぶり”が発生してしまう事が判りました。圧縮圧力は全てのシリンダで規定値内で問題は無いので、燃料噴射系で異常が発生している疑いが濃厚です。燃料を噴射する為の部品、“インジェクター”の単体テストを行なってみましたが全て正常。こうなると燃料噴射制御系で異常が発生しているとしか考えられません。で、地味な作業、配線図を頼りにした点検作業に突入です。

 配線図との睨めっこスタート!
インジェクター制御の配線をサーキットテスターを使って1本ずつ点検していきます。各配線の点検の結果は…異常無しでした。配線には異常が無いって事で、残るはエンジンコントロールユニット内での異常が疑われます。サービスマニュアルにはコントロールユニット内のインジェクター制御回路の点検方法は載っていませんが、配線図を参考インジェクター制御回路を点検していきます。

 点検用のテスト配線キット。

こんな工具を駆使してエンジンコントロールユニットのインジェクター制御回路を点検すると不調の原因と思われる結果が…

 測定値は6.1kΩ…

この測定値は異常が発生しているインジェクター制御回路の値ですが、正常なインジェクター制御回路を測定してみると…

 ♾を示しました。

この測定結果により、不調をおこしているインジェクター制御回路は、常に、ほんの少しですが作動してはいけない時にも作動してしまって、必要の無い燃料をエンジンに噴射してしまっています。必要の無い燃料の噴射は“かぶり”症状を引き起こし、エンジン不調に至ったと判断。エンジンコントロールユニットの交換をしました。

エンジンコントロールユニットの交換を行ったところ、今迄は絶不調だった現車は劇的に回復。セルシオらしい滑らかなエンジンの吹け上がりとパワーが戻りました。

 

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次の記事

車検整備しました