油圧ポンプ交換

お疲れ様です。整備の谷地中です。
早いもので今年も10月になりました。もう少しすると雪の季節です。皆さんはスタッドレスタイヤの準備は大丈夫ですか?急な降雪や路面凍結で慌てないように、今のうちからスタッドレスタイヤの点検をしましょう。
今回のネタは前文のスタッドレスタイヤでは無く、油圧ポンプのネタです。患者さんはランサーエボリューションⅦ(CT9A)です。 通称“エボ7”です。

お客様の訴えは、“走行中に、3個あるACDのインジケーターが全点灯し、車両の動きが変になる”との事で、試走してみると、確かにACDのインジケーターが全点灯すると、走行出来ない訳ではないのですが、車両の挙動が変になります。

(ACD:アクティブ・センター・ディファレンシャル:フルタイム4WD車に装着されている、前後の車軸の回転差を調整する“センターディファレンシャル”をコンピュータで制御して、走行性能を向上させる三菱独自の機構)

診断機をつないで故障コードを確認。コード82“ACDポンプリレー系統”が記憶されています。1度故障コードを消去し、試走した時のデータがコレです。

 グラフの真ん中、突然落ちてます。この時にACDのインジケーターが全点灯になりました

真ん中のグラフは、ランサーエボリューションⅦの売りである“ACD”と“AYC”を司る油圧ポンプの油圧のライブデータですが、油圧が突然に低下しています。これは変です。

(AYC:アクティブ・ヨー・コントロール:車両が旋回する時、リヤディファレンシャルをコンピュータで制御し、旋回方向の外輪の速度を内輪より増速させる事により、旋回性能を向上させる機構)

ACDもAYCも油圧が命ですので、油圧が低下すると本来の機能が発揮出来ません。車両の挙動が変になるのも当然です。

サービスマニュアルに従い診断したところ、油圧ポンプの不良との判断に至り、油圧ポンプアセンブリを交換する事に…

 油圧ポンプアセンブリ。

トランクルーム左側の床下に取り付けられています。オイルライン等、各部の接続を外して…

 外れました。

 外れたポンプアセンブリ。

そして、新しい油圧ポンプアセンブリを取り付けます。

 アセンブリの部品構成。

 装着完了しましたが…

まだ、走行は出来ません。油圧ポンプアセンブリを外しましたので、油圧回路のエア抜き作業が必要です。この作業にはスキャンツールが必要になります。スキャンツールを接続してACD/AYCのコントロールユニットにアクセスし、エア抜き作業に入ります。

まずはAYCのエア抜き…

リヤディファレンシャルの左右に付いているクラッチハウジングからエアを抜きます。次は…

 ACDのエア抜きです。

ACDはトランスミッションの右横に取り付けられています。

以上でエア抜き作業は完了。ついでにリヤディファレンシャルのオイルを交換し、試走へ…スキャンツールを繋いでデータを確認。

 圧力データは安定。

試走の感じも、アナログなフルタイム4WDと違って鋭い旋回性能と加速性能が感じられ、さすが“WRC”(世界ラリー選手権)を暴れまわった“ランエボ”…今更ですが欲しくなりました。

 

 

 

 

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