エンジンオイル漏れの修理
お疲れ様です。整備の谷地中です。
今回はBMW MINI(R60)のエンジンオイル漏れの修理です。
エンジンはN18B16Aのターボエンジンです。漏れが発生している箇所は2箇所で、MINIでは定番ともいえる箇所からです。先ずは1箇所目から…
オイルフィルターハウジングのシールリングとオイルクーラーのシールリングからの漏れ。MINIのエンジンルームは非常に狭いので、この部位の修理を行うにはフロントバンパーとラジエーターASSYを外して作業したいのですが、作業工程が増えてしまうので、今回はバンパーは外さないで作業を行いました。
エンジンルーム上側からクーラントリザーバータンク、チャージエアパイプ、電動ファン等の周辺部品を外して…
エンジンルーム下側から、触媒の遮熱板と触媒を外してオイルクーラーを外します。
そしてオイルフィルターハウジングを取り外します。
やっと外れました。
オイルフィルターハウジングのシールリングは、かなり劣化しています。オイルクーラーのシールリングも同様でした。各シールリングを新品に交換して外した部品を復元。1箇所目の作業は完了。2箇所目の作業に移ります。
2箇所目の漏れの部位はエンジンオイルポンプソレノイドバルブのハーネスからです。
リフトアップしただけの状態では漏れの部位は確認出来ませんが、ここからオイルが漏れると、エンジンのトルクロッドの周辺にオイルが流れてきます。漏れ箇所の作業を行うには右側の足廻りを分解する必要があるので分解していきます。先ずはブレーキ部品の取り外し…
次はドライブシャフトの取り外し…
現車は”ALL4”の4駆なのでトランスファーブラケットを外して、トルクロッドのブラケットを外します。
やっと漏れ箇所が見えました。
この漏れを修理する場合、本来ならオイルパンを外してソレノイドバルブを交換する必要があります。
部品図でもご覧の通り。ですが、メーカーさんから“リペアキット”(部品番号:11 41 8 609 973)が供給されているので、オイルパンを外さずに漏れ箇所だけの修理が可能です。
漏れているハーネスをこのリペアキットへ交換します。
一度、ハーネスを引き出してリペアキットを取付。
リペアキットをエンジンへセットしたらセンターのボルトを締付けします。
この後、分解箇所の復元作業を行い、最終点検と試運転をして作業完了となりました。
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