アクアの修理

お疲れ様です。整備の谷地中です。
今回のネタはNHP10アクアの修理です。現車の入庫理由は事故によるボディ修理なのですが、車両前方のダメージによってラジエータ交換を行いました。当然ながらインバータ冷却回路とエンジン冷却回路のエア抜きが必要になり、板金チームからの依頼でLLC (ロングライフクーラント)注入&エア抜き作業を行いました。LLC注入&エア抜き作業は板金チームでも対応出来るのですが、この天候のおかげで事故入庫が多く、板金チームはパニックに近い状態で…我々小型チームがフォローします。

 まずはインバータ回路から。

画像を準備するのを忘れましたが、インバータ回路のエア抜きを行うには、スキャンツールを使って電動ウォーターポンプを駆動しながら行います。で、次の作業は…

 整備モードに移行してから…

※整備モードって?→ハイブリッド車はエンジンが作動する必要が無い場合にはエンジンが停止するので整備作業には不都合な場合があります。そのため、整備作業を行う時にだけエンジンを常時作動させるモードです。

 エンジン回路のエア抜き…

この後、一旦エンジンを完全冷却してLLC のレベルを確認。最後に作業中に記憶してしまった車両のエラーコードを消去して納車…となるはずだったのですが…トラブル発生です。

現車の入庫理由がボディ修理だったので、作業中のやむを得ない放電があったかも知れないと思い、車両の補機バッテリをバッテリテスターで点検したところ、要充電の判断になりました。補機バッテリーが完全にダメになると、車両は起動出来なくなります。

 補機バッテリは後席の下に…

1日補充電したら復帰。(したと思ったのですが…)更に1日放置したら要充電の判定。この症状は補機バッテリ劣化の疑いがありますので、交換します。

 カバーを外して…

 補機バッテリを交換。

交換自体は簡単なのですが、注意点があります。それはバッテリのガス抜きチューブです。

 このチューブ、重要です。

 これを接続していないと…

充放電の際に発生するガスは非常に有害。人体に悪影響を及ぼしますし、発生したガスによって車両の腐食を誘発させてしまいます。

ハイブリッド車は車内にバッテリを設置している車両がほとんどですので、ガス抜きチューブは重要な部品です。

 しっかり接続。

この後、車両の復元作業を行い、再度エラーコードの点検を行いエラーコードが入力されていない事を確認。なんとか納車となりました。

 

 

 

 

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