スモールライトが点きません

お疲れ様です。整備の谷地中です。今回はダイハツ ハイゼット(S331)の修理です。入庫理由は、“スモールライトとメーターの照明が点かないので、電球を交換してほしい”とのご依頼です。症状確認をすると…テールライトもナンバー灯も点灯しません。スモールライトの電球もテールライトの電球もナンバー灯の電球も切れてしまっている恐れもありますが、いきなり複数の電球が切れてしまう事は稀ですし、スモールライトのヒューズも切れていません。何より、スモールライトと連動しているLED照明のメーター照明が点灯しないのが不思議です。先ずは配線図で回路を確認してみます。

単純な回路です。

ライトスイッチの下流側に直接、電源を投入してみると…

ライトスイッチ以降の回路へ直接12V電源を投入すると…
LED照明のメーター照明が点灯しました。この時にスモールライト、テールライト、ナンバー灯は点灯しています。よって、ライトスイッチ以降の回路には電球も含め異常が無い事になります。

この結果から、点灯不良の原因はライトスイッチ不良の疑いが濃厚になりますので、スイッチ単体の導通を点検してみましたが、0Ωで導通する時があったり、3〜6Ωの抵抗が発生したりで… 0Ωで導通しているはずなのにスモールライトとメーター照明は点灯しないなど、判断に困る状態です。ライトスイッチの不良が濃厚ではあるのですが、何か腑に落ちません。何故かこの車両、スモールライトスイッチのON/OFF操作をしていると、正常復帰する時があるのです。

“何だよコレ〜”と思いながら、次の診断です。スイッチ上流側、リレーブロック内のTAILヒューズ(10A)の電流を計測して、症状発生時と正常時の比較をしてみると…

症状の発生時。0.05アンペアで殆ど電気が流れていません。これではスモールライトやテールライトを点灯させる事が出来ません。
スモールライト、テールライト、メーター照明の正常作動時。1.4アンペアの電流がありました。

これまでの診断結果から、スモールライトスイッチの接点抵抗が過大で、導通はしていてもスモールライト、テールライト、メーター照明を作動させられる電流を流せていない事になりますので、スモールライトスイッチASSYを交換します。

スイッチの交換には、ステアリングを外す必要があります。
ステアリングを外して、スイッチが露わになりました。
新しいスイッチを取り付けていきます。

周辺部品を組み付ける前に作動確認。

ライトスイッチの交換後。当たり前ですが正常作動になりました。

この後、外していた部品を復元。無事に納車となりました。

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