エンジンがかかりません
五戸工場の滝田です。
7年ぶりに現場に戻りました。
よろしくお願いします。
今回は、ハイゼット(H12年式)の『エンジンがかからない』という整備事例をご紹介いたします。
まずは、お客様の症状を現象確認いたしました。
『キュルキュルキュル、、、』
確かにかからない。
ガソリン車のエンジンがかかる条件として
①良い混合気
②良い圧縮
③良い火花
が整っていないとかかりませんし、調子もよくありません。
エンジンをかける時のスターターの回り具合である程度絞り込めまして、今回の車両は
クランキング時の回転ムラは無く(②問題無し)
また初爆(エンジンがかかりそうでかからない)が無い感じ(①問題無し)でした。
③良い火花が飛んでないのではないか?と判断し、火花点検を実施しようと思いました
、、、が、メーターの警告灯を確認すると
エンジンチェックランプが点灯してないじゃないですか。
これは、ECU(エンジンコントロールユニット)に電源が来てないかECUが故障してしまった可能性が高い!!
念のため、メーターの球切れも無い訳ではないので確認しましたが異常なし。
よって、ECUの電源系統を点検することにしました。
EFIリレーの作動音⇒無し
↓
EFIヒューズ、ECU IGヒューズ⇒導通有り、電圧有り
↓
EFIリレー単体点検⇒コイル側導通有り、コイル通電時の接点側の導通有り
↓
EFIリレーコイル側アース配線⇒導通無し(地絡無し)
アースがしっかりとれてないことがわかり、配線を辿っていくと、、、
断線を確認いたしました。
アースポイントの元通りの修理は、不具合が多発する可能性が高かったため(後部フレームの腐食大)、バイパス修理にて対処いたしました(納期の関係で写真を撮るのを忘れてしまいました、すみません)。
たった一本の配線でもかからなくなるEFI(電子制御式燃料噴射装置)。
奥が深く、作動条件の再確認ができ大変勉強になった整備事例でした。
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当方北海道からですが 多分同じ症状で苦戦中参考にさせてもらいます。この断線部分は後方燃料タンク付近でしょうか?お手数かけますm(_ _”m)
小笠原様
返信遅くなり大変申し訳ございません。
右後方ホイルハウス付近のサイドメンバー(メインフレーム)内側だったと思います。
メンバーの腐食が激しく、正規アースポイントで修理すると高額になりそうなので、お客様に事情を説明し新しくアースを取り直した記憶があります。
小笠原様の地区北海道と弊社青森県とは、冬期の環境が似ておりますので腐食箇所による不具合の可能性はあろうかと思います。