CAN通信の不具合

お疲れ様です。整備の谷地中です。今回はCAN通信の不具合の修理です。

車両はメルセデス・ベンツEクラス(W211)のE320CDI、2008年式です。入庫の経緯は同業他社様からのご依頼で、エンジンはかかって走行も可能だが、“左ヘッドライトが不規則な点滅”“パワーウインドウが動かない”“エアコンの操作パネルの照明が明滅する”“テールランプを含めた後側の灯火が全く作動しない”“メーター内に各種の警告案内が表示される”“1日でバッテリーがあがる”等々…ここには書ききれない程の異常が発生していました。

左ヘッドライトは不規則に、パッシング…

メーター内は各種の警告案内…

では早速、診断していきます。現車の診断レポートがコチラ…

何か変です。何が変かというと、画像内の①、スキャン出来たシステムが11個しかないのです。現車は最低でも40個ほどのシステムが搭載されているはずなので、11個は少な過ぎます。何か、CAN通信の異常が起きている様です

※CAN通信って…? 車両のコントローラー同士を繋いで高速で大量のデータのやり取りを行えるシステム。

そして画像内の②、CAN通信に異常をきたしているのに、CAN通信を司る“セントラルゲートウェイ”というコントローラーには故障コードが入力されていません。ん〜、この車両は何が起きているんだろう…

診断作業中…

診断中に判明した事があり、“セントラルゲートウェイ”をCAN通信回路から外すと異常な症状が無くなる事がわかりました。ですので、“セントラルゲートウェイ”内に何らかの不具合を抱えている恐れが… お客様の了解を得て“セントラルゲートウェイ”を交換します。

新品のセントラルゲートウェイ仮取付け完了。でも、取付けただけでは機能しないのでセントラルゲートウェイのプログラミングを行います。

旧品のセントラルゲートウェイからデータを引き出し、新品のセントラルゲートウェイへデータを書込み、動作確認。全ての機能が正常になり、無事に作業完了しました。

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